苗の植え方
 苗の状態には、大きく分けて3種類あります。
 ポット苗
ポリポットや鉢などに植わっている苗で年中出回っています。一般的に苗と言うとほとんどがポット植えの苗です。植え替えに根を痛めないので1年中いつでも植えつけることができます。基本的に土を落とさないで植えつけます。ただ、ポットの中で根がガチガチに張っている場合には、周りの根を1cmほど軽くほぐして植えつけます。
 地堀の土付き苗
畑に植わっていた苗を掘り出した苗です。通常店頭で売られることはないのですが、知人からもらった苗や、花市などでたまに見かけます。ポット苗にくらべ苗をポットに植え替える手間を省いているので割安な場合が多いものです。土の付いている量が多い苗を選びます。粘土質の土が付いている苗を、砂質の庭に植えると根が張りにくいので注意します。田土に植えられた苗を真砂土の庭に植える場合です。
新芽が伸びていなければ、土を全部落として裸苗の状態にして植えつけます。
 裸苗
畑で育てた苗を堀上げ、土を落とした状態の苗です。店頭で販売されることはあまりありませんが、桔梗や朝鮮人参、アスパラガスの苗を湿った大鋸屑などで保護した状態で販売されるのをたまに見かけます。ポット苗より割安ですが、苗が傷んでないか確認したから買いましょう。
裸苗を植えつけるときの最大のポイントは、根を広げて植え、根と根の隙間に土きちんと入っている状態にしておくことです。ぎぼうしやガーベラなど根が多い苗を植えつける場合には特に気をつけます。堆肥は、牛糞堆肥ではなく樹皮(バーク)堆肥を使うようにします。
 まず、@植える場所を決めます。日当たりと風通しが良いことが基本です。日陰に強いもの、日当たりが好きなものなど、植物の特性にあった場所に植えましょう。
A植える場所に牛糞堆肥を7〜10cmの厚さに敷き詰めます。そこをスコップで掘り返しながらよく混ぜあわせます。アルカリ性の土壌を好む植物を植える場合には石灰を入れます。牛糞堆肥に石灰が入っているものもありますので、石灰の入れすぎに注意します。牛糞堆肥のPHが7のものは、スイトピーなどアルカリ性を好む植物以外は、石灰を入れる必要はありません。ポット植えの苗の場合は、牛糞堆肥の方が良いのですが、土のついてない裸苗の場合は、腐葉土か樹皮堆肥を混ぜます。
有機質肥料をやる場合には、下の図のように株元から離してやりますが、遅効性の化学肥料の場合には、用土全体に混ぜ込みます。有機質肥料を用土全体に混ぜ込む場合には、発酵した肥料を定植の1ヶ月くらい前に入れておくようにします。
Bシャベルで穴を掘って苗を植えますが、苗を植えた後に軽く上から押さえます。苗の土と花壇の土を密着させるためです。
 春にマリーゴルドやサルビアの苗を植える場合に、直前まで、パンジーやデージーなどの花が咲いているのが普通です。直前に植わっていたものは、焼却するのが理想的ですが、現実的には難しいので、花壇の穴を深めに掘り埋めます。そのとき、油粕や米ぬかなどを1割ほど混ぜ上から踏みつけてから土をかけます。

 

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