接木  
 切り接ぎ
 通常2月中旬から3月中旬に行います。節分の頃に穂木を採取し、湿らせた新聞紙に包み冷蔵庫などに保管しておき、台木が活動を始める3月になってから接木をするのが一番よいと言われます。面倒くさいので、採取した穂木をすぐに接木しても問題ありません。台木が万年筆くらい、穂木が鉛筆くらいの太さの場合が作業しやすいですが、太さにはあまりこだわる必要はありません。
 
     縦に切り込みを入れるときは左手に軍手をしないとケガをする可能性があります。接ぎ穂が乾かないようにビニル袋を被せると活着率が良くなります。
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 腹接ぎ
 一般に松類を接木するのに用いられます。実生2年か3年の台木を用意し、葉を少し残し、芯を切取ります。穂木は、去年伸びた枝の葉を10枚ほど残し切口をくさび形にきりとります。松類は、他の樹種に比べ枝が柔らかいですが、穂木を差し込むとき台木を折ってしまわないように気を付けます。台木は、1年くらいして穂木がしっかり活着してから切取ります。時期は、2月上旬から3月中旬 または、8月中旬です。8月は暑いので日陰で管理します。
 
 

盆栽にする場合には、台木への切り込みは根元に入れます。

穂木を差し込んだところ

メデールで縛ったところ

芽が出る所は、1回のみ巻きます。芽の上の部分に少し切り込みを入れておくと芽が伸びやすくなります。

左が普通の接木テープ。右が メデールと言う接木テープ。見た目は似ていますが、メデールは、伸縮性が非常に高く3倍くらいに伸びます。また、枝に張り付くので結ぶ必要もありません。

黒松をメデールを使って接木をしてみました。黒松は、接ぎ穂にポリ袋をかぶせる必要がありますが、結構面倒です。葉をメデールで巻き込んでおくと、日光が当たるし乾燥しないので袋をかぶせたのと同じ状態になります。芽の出る部分のみわずかに開けておいて巻き込みます。左側が接木後1ヶ月、右が3ヶ月後の芽が伸びだした状態です。
 呼び接ぎ
 台木と穂木に根がある状態で接木します。、時期はいつでもよく、また失敗した場合には何回でもやり直しができます。
 瓶接ぎ
ビンやヤクルトの容器などに水をいれ、穂木がその水を吸い上げられるようにして、呼び接ぎをします。下の写真は、椿のビン接ぎです。時期は、梅雨に入って直後がいいでしょう。

ジョアの容器を台木に結び付けます。

穂木の両側の軽く削ぎ落とします。穂木の長さは、20〜30cmくらいがいいでしょう。

台木に切れ目を入れます。穂木が埋まるくらいの深さに鋸で切り込みを入れてから、カッターで切り込みを広げます。

穂木の形成層と、台木の形成層が合うようにして接木テープで止めます。
 
 根接ぎ取り

 
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幹を切り離し底から見た写真
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穂木を切り離し前
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穂木を切り離し後
切り口には癒合剤を塗っておく。
 
 通し接ぎ
主に、盆栽で欲しいところに枝を作るために用います。 
 
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上から見た写真
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 普通、松では、通し接ぎはしませんが試しにしてみました。
 
 
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