寒蘭用語集

寒蘭用語集

山採り 文字通り、山で採取した蘭です。寒蘭は、元々山に生えているものですから昔は、たくさん自生していたようですが、乱獲がたたって最近はほとんど見かけないそうです。ただ、山に寒蘭の種を播いて増やしている人も多く、オークションなどでは、山採りの苗がかなり豊富に出品されています。
主な産地は、土佐(高知県)・紀州(和歌山県)・日向(宮崎県)・肥前(佐賀・長崎県)・筑前(福岡県)などがあります。山採りの小苗には、必ず、直根があります。直根は、株分け苗ではなく、実生苗の証拠みたいなものです。
直根・ショウガ根 寒蘭の種が地上に落ちると水分を吸って発芽し、プロトコームという状態になります。それから蘭菌の助けを借りて、ライゾームというショウガを小さくした直径5〜10mmほどの地下茎を形成します。この地下茎が生姜根で、生姜根が地上に伸びて出芽します。山採りの小苗には、この生姜根=直根が必ず付いています。普通の根と違って節のようなものがありますのですぐに分かります。根といいますが地下茎なのです。この生姜根の塊が蘭玉です。地下の浅いところにできる蘭玉は、小さいのですが、大きいものなると、地下1mの深さに、直径30cmくらいの大きさに成長するそうです。この蘭玉から芽が多数出て坪を形成します。蘭玉が一つの坪は、みんな同じ品種ということになります。山の一角に寒蘭がたくさん生えているところが坪なのです。蘭玉がたくさんある坪の場合には、同坪だからといって同じ花が咲くわけではありません。しかし、兄弟の場合が多く、似た花が咲く可能性が高いものです。蘭玉がいくつあるかは、山を掘って見ないと分かりません。
蘭玉
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チャボ チャボ花 チャボ葉 などと表現します。チャボとは漢字で書けば「矮鶏」 矮性の鶏の矮鶏なのです。
普通の寒蘭に比べ葉が短いものがチャボ葉です。葉が短いと、花が葉で隠れないので花の観賞に向きますし、全体のバランスも良くなります。 花びらが短くずんぐりした花がチャボ花です。私は、花びらの長い寒蘭らしい花が好きなのですが、最近はチャボ花の方が人気があります。一般にチャボ葉の寒蘭の花は、チャボ花が咲く場合が多いようです。
ベタ花 舌の茶色い斑点が大きくした全体に大きな点になっている花柄
藪咲 花軸が伸びず花が低く咲くもの
流舌 舌が紅色に染まったもの
捧心