自動潅水装置                                             なおの趣味の園芸                                 
旅行や出張など数日留守にする場合や、小品盆栽など1日に数回水をやらないといけない場合、自動潅水装置があれば、非常に便利です。自動潅水装置は、大きく分けて、水遣りタイマーと散水装置に分けられます。水遣りタイマーは、どこのメーカーでも大差ないのですが、散水装置は、個人により全く環境が違うので、パーツを買い自分の庭にあったものを作ったほうが良いものができます。 ここでは、主に、庭の鉢植に水をやる場合について説明します。
私は、現在5台の自動潅水装置を使っています。潅水の全部を自動潅水でしていたときもありましたが、今は、1日に2回潅水するときの1回は、手動にしています。潅水時には、水をかけるだけでなく、水をかけながら虫や病気がないか植物を観察すると言う、重要な役割があるからです。

 ナショナル自動水やりタイマー ( ey4100dx2 )

水やり日程

切・毎日・1日おき・2日おき・毎週

水やり時刻

午前5時から11時  午後0時から11
午前午後とも
1時間単位 1回づつ 13回以上の潅水はできない)

水やり時間

3分・5分・10分・20分・30分の5種類

実売価格

15,000円程  付属品のない12,500円ほどの商品もある

付属品

点滴ノズル10本・噴霧ノズル1本・ホース分岐継手

別売

乾電池(単3×4本) 潅水装置から植物までの水道ホース

感想

1日に2回しか潅水できないが通常使うには充分。価格が安い。付属の点滴ノズルは、水量の調整ができる点は、評価できるが、1鉢に2〜4個は必要なので、使い勝手がいまいち悪い。水遣りの設定は、タカギ製より簡単。冬季の凍結には注意する。12回の潅水をするとき、1回目と2回目の潅水時間を変えることができない。すぐ水遣りのボタンを押したときの潅水時間が30分の固定で変更できない。

 

マンションのベランダ等水道の施設がない場合は、水を溜め置き式の製品もありますが、私は使ったことがないので紹介は省略します。

 

 タカギ ミズヤリタイマー
  mizuyari1010226.jpg (137987 バイト)
右が新型。旧型に比べ設定がしやすくなっている。また、水分センサーに対応している。
また、設定も分かりやすくなっている。

水やり日程

毎日1回・毎日2回・1日おき・2日おき・予約なし

水やり時刻

1日2回まで設定できる 

水やり時間

1分単位 1回目と2回目の潅水時間を別々に設定できる。

実売価格

13,000円程  付属品なしの 9,000円ほどの商品もある。

付属品

マカロニホース 25m  ソフトスプリンクラー8本 5分岐コネクター 1個 4分岐チューブジョイント 2個 コネクター 1

別売

乾電池(単3×4本) 潅水装置から植物までの水道ホース

感想

1日に2回しか潅水できないが通常使うには充分。価格が安い。後発なだけあって、松下電工製より使い勝手が良い。松下電工製より劣るのは、1週間に1回の水遣り設定がないことぐらい。冬季の凍結には注意する。耐久性は、ナショナル製にやや劣る電池ボックスの蓋は、改良の余地あり。すぐ水遣りのボタンを押したときの潅水時間を変更できる。水道の蛇口に直接取付ができるので、本体を取り付ける支柱などがいらない。
散水装置の部分とは、ジョイントでつながっているので間単にはずすことができる。

付属品 付属品のソフトスプリンクラーは、盆栽の潅水をするのには便利。ナショナルの付属品よりタカギの付属品の方が使い勝手がはるかに良い。まだ、3個しか使ったことがないが、ナショナルに比べ壊れやすい。新型は、2年保証になったので丈夫になったかも。
ナショナルより良い点 新型から2年保証になっている。
水遣りの時間が1分からできる。(ナショナルは3分から)
1日に2回水をやるとき別々に時間を設定できる。
すぐ水やりの時間の変更ができる(ナショナルは30分固定)
価格が安い(2〜3割ほど安い)
取り付けが楽(水道の蛇口があれば、支柱などがいらない。)
水分センサーをつければ、雨の日の水遣りを回避でき水道代の節約になる。
付属品が使い物なる

悪い点

カバーは、ナショナルは下から開くので中が汚れにくい。
電池を入れるところもナショナルは、下から入れるので入れやすいし、水が電池ボックスの中に入らない。
1週間に1回の灌水設定ができない。

 

 自動潅水装置の作成 

まず、材料を買います。私のお勧めは、株式会社中正の通信販売です。潅水装置では主に、潟Jクダイの製品を扱っています。価格が比較的安く設定されている。(佐賀市周辺のホームセンターの価格より安い 20015月現在) 佐賀市周辺では、ホームワイドやグッディにありますが、種類が多くありません。鉢植えに水遣りタイマーで潅水する場合、大きく分けて2つの方法があります。1つは、水遣りタイマーから塩ビ管に散水ノズルをつけて水をばら撒いて潅水する方法と、もう一つは、水遣りタイマーからマカロニホースをつないでその先に滴下ニップル等をつけて1鉢ずつ点滴みたいに潅水する方法です。

 

散水ノズル方式

点滴方式

費用

一つのノズルで広範囲に散水できるので、比較的安くできる。

一鉢ずつ、マカロニホースや摘下ニップル等をつけるので、材料代が高くつく

水道代

鉢の外にも水がかかるので無駄が多い。

無駄が少ないので安くつく

メンテナンス

散水ノズルの目詰まり等の点検は容易

ホースがねじれて水が掛かっていない鉢があっても気づきにくい

 用途

小さな鉢に向く

大き目の鉢にむく

潅水の調整

風向きなどにより水が掛からない鉢が出る場合がある。風があってもすべて水が掛かるようにするにはかなりの水のロスが出る

1鉢ごとに水の量が調整できるので植物の種類にあった潅水ができる。

盆栽の場合

葉が繁ったときに、葉が邪魔して鉢内に水がかからない場合がある。

排水の良い用土に植え替えた場合には、水がすぐ鉢底に流れるので、鉢全体に水が行き渡りにくい。鉢を動かす場合、潅水装置をはずさないといけない。

 その他  霧の状態で水がかかるので湿気を嫌うハダニが付きにくい。  

 散水ノズル方式
用意するもの
水遣りタイマー・塩ビ管 13o〜20mm・塩ビ管と水道ホースを繋ぐジョイント・水道のホース・ホースを止めるバンド・散水ノズル・支柱(竹や木だとすぐに腐るので、ヤザキのイレクターや、ビニルハウス用の支柱などがよい)・塩ビ管と支柱を固定する針金(ビニルハウス用の針金が便利)・ドリル(電動が良いがハンドドリルでも可)・・水道工事用のプライヤー(あれば便利)
1.塩ビ管に50100p間隔にドリルで穴をあけ散水ノズルを差し込む。私の場合は、16mmの塩ビ管に直径3.5oの穴をあけてノズルを差し込んでいます。カクダイ製の散水ノズル(ミニスプリンクラー)をつける場合は、直径5.0mmの穴をあけ、6mm×1.0のタップでねじ山をつける。タップは、300円くらい、塩ビなのでねじ山は簡単にできる。
 
 
 
 散水ノズル。塩ビ管に3.5mmの穴をあけ取り付けます。
この散水ノズルは、JAグリーンから購入したものです。5個で160円くらいなので安くできます。
 

点滴方式




拡大図
盆栽の幹を丸く囲んでしまえば、ミニフォルダーで押さえなくても良いが、鉢を別の場所に動かす場合は、マカロニホースを外さないといけないが、なかなか外れない。滴下ニップルを使う代わりにマカロニチューブにドリルの1.5mmの穴を開ければ安くできる。(名前の前の数値は、潟Jクダイの商品




  

散水装置に使う部品(名前の前の数値は、潟Jクダイの商品
下記以外にも、いろんな部品があります。商品対する詳しい説明は潟Jクダイさんに聞いてください。直販は、されてないので、株式会社中正に言えばたぶん取り寄せてくれます。

 

 

0570 ミニ継手
マカロニホースをつなぐのに使います

0573
ミニ取出し
塩ビ管からマカロニホースを取り出すときに使います

0575
ミニエルボ
塩ビ管からマカロニホースを取り出すときに使います

0574
ミニプラグ
不要になった穴をふさぐのに使います

0571
ミニチーズ
マカロニホースを分岐するのに使います

5740
滴下ニップル
水をポタポタ落とすもの

5741
滴下エンド
水をポタポタ落とすもの

5780
マカロニホース
内径4ミリ 外形6.5ミリの軟質ホース
黒いのでホースの中に藻ができにくい。
一般に市販されている透明なマカロニホースは、ミニ取出しに付けるとき質が弱いので取り付けにくい。

5745
ミニホルダー
マカロニホースの固定に使います


0578

取出しソケット
ミニ取出し・ミニエルボ・ミニスプリンクラー・ミニスプレイなどを取り付ける穴のあいた塩ビのソケット
直径5.0mmの穴をあけ、6m×1.0のタップでねじ山をつければ簡単に自作できる。


ミニスプリンクラー

5742
ミニ中間コック
マカロニホースの水量の調整に使います

0577

5692

 

 

5757
ファイブ取出し
マカロニホースの取出し口


ミニスプリンクラー・ミニスプレイ
ミニスプレイは散水角度が90度 180度 360度の3種類がある。

 

ウォーターマット
waoter-mat.jpg (26641 バイト)

非常に水を吸いやすいマットです。説明の図では、ウォーターマットの端を水に浸して置けば、毛管現象で水を吸い上げ、マットの上に鉢を置けば鉢底から水を吸い上げ潅水ができるような図になっています。現実に、鉢底から鉢内に水を上げるには、鉢に植物を植えるとき、鉢底から土の中まで、綿の紐など吸水性のあるひも状の物を通しておく必要があります。
点滴方式で潅水をするとき、鉢の上にウォーターマットを敷き、その上から、点滴ノズルを置けば、1つの点滴ノズルで広範囲な潅水かできます。鉢の上にウォーターマットを置くとき風などで飛ばないように爪楊枝等で固定する必要があります。
1枚の大きさは、1m×60cm で3枚800円ほどでした。2002年頃 国華園の通販で購入しました。

 

 ビニルチューブに穴を空けて自作した潅水チューブ kannsui-22.JPG (159799 バイト)

 チューブの穴は、電気ドリルか、針金を熱して穴を開けます。間隔は、3cmくらいにしています。この写真では、透明のチューブを使っていますが、長く使っているとチューブの中に藻が生えて穴が詰まるので、黒いチューブを使った方が長くもてます。

鉢が大きい場合には、潅水チュウーブを2重にすると潅水ムラが軽減できます。。このとき、潅水チューブは、塩ビ管より別々に取らないと水圧が下がり穴から水が出にくくなります。
kannsui-4.JPG (133246 バイト)

 

ウォーターマットを鉢の上に敷き、その上から潅水する例。点から面の潅水になり、潅水むらが軽減されます。植え替えをした年など排水が良すぎるときには便利です。
kannsui-24.JPG (63384 バイト)


 

 

水圧が高いため水が飛び出し鉢内に潅水ができていない例。右の写真のようにチーズを使って分岐すると水圧が下がる。
kannsui-1.JPG (63326 バイト)

kannsui-3.JPG (103149 バイト)

 


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