鷺草の種蒔き
鷺草の無菌播種鷺草は蘭科の植物です。蘭科の植物は、種子に胚乳がないので、普通の植物のように土に種を蒔いても芽が出ません。鷺草は、無菌栽培が比較的簡単にできますので、試してみてください
交配 |
花粉槐 粘着するので扱いやすい 開花後1日くらいたったオシベの花粉塊を爪楊枝などでめしべの柱頭につける. |
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種子の準備 |
サギ草の種子は、さやが半分くらい黄色になったころ(10月中旬頃、品種によって違う)、莢ごと乾燥させ、紙に包み乾燥剤のいった瓶などに密閉しておきます。私はカメラ用のドライボックスがあるのでそこにいれています。種子は、播種まで莢から出さないようにします。 この一莢で5000粒の種子が入っているといわれます。 種子の中には、胚がないものも多く、私が調べたものでは、正常な種子は全体の約3割でした。 |
10月3日の種子の状態 |
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器具の準備 |
ビーカー・スポイド・ガラス棒・アルコールランプ(ガスバーナー)・フラスコ・試験管・蒸し鍋・ph試験紙(東洋炉紙b.c.g)・ガラス管・ガラス棒・白金耳・ゴム栓・メスシリンダー・綿・天秤・サラシ粉 フラスコがない場合には、透明なビンであれば何でも良いのですが口が大きいものはよくありません。ウイスキーの角瓶の空き瓶などがよいでしょう。ビーカーがない場合には、ホーローの鍋でも良いでしょう。フラスコやビーカーのガラスは、パイレックスガラスといって熱に強いガラスでできています。予算があれば購入してください。ここに書いているものは、教材屋さんに売ってあります。 |
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クヌドソンc倍養液 |
水500cc ・ハイポネックス 1.5g・ペプトン 1g・砂糖 17.5g・寒天 7.5g・塩酸 2滴 これで、phが鷺草を栽培するのよくなりますので、ph試験紙は買わなくてもいいです。 |
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分注と殺菌 |
ビーカーに培養液を入れ火にかけ寒天を完全に溶かした後、試験管やフラスコ等に分注し、栓をして蒸し鍋に入れ沸騰してから1時間づつ24時間間隔で3回殺菌します。 |
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播種 |
フラスコにサラシ粉10gを水 140ccに溶かし、良く混ぜた後15分ほど静置し、上澄み液を種子消毒液とします。試験管に消毒を少量入と種子を入れ2・3分強く振り2分ほど静置します。又は、莢ごと15分くらい浸して消毒します。莢のままの消毒だとカビの生える率は高いが、発芽率も高くなります。鷺草の種子は、消毒液に弱いので莢ごと消毒するほうを薦めます。 白金耳を炎で消毒し、次に寒天に突っ込んで冷やし、殺菌した種子をひっかけ寒天の表面に落とします。容器の口と栓を炎で消毒し栓をします。 とにかくカビが生えやすいので注意します。普通の家庭では、風呂場で作業するのだ一番無難です。埃がたたないように風呂場の壁に水をまき服装も、ウィンドブレーカーのような埃が出にくい服装にします。私の場合、種子を莢ごと消毒していることもあり半分くらいカビが生えてしまいます。 |
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その後の管理 |
明るい日陰におき、冬季には、凍らないところに置きます。一般に、室内に置き蛍光灯などで明るくしておけば、1月の上旬には、直径1mmほどのプロトコームと呼ばれる状態になり、3月上旬になると発芽します。11月になると葉が枯れ、2mm〜5ミリほどの球根ができているので、試験管から取り出し軽く水洗いし、ボラ土などに植え付けます。順調にいけば、播種後2年半で開花します。 |
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11月16日に播種したもの 1月4日の状態
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6月11日の状態
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10月になると葉が枯れ始め2o〜5mm程度の球根ができます。容器から取り出し軽く水洗いし、ボラ土等に植付けます。早いもので翌年、翌々年には、特に生育が遅いものを除き開花します。
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