梅には、花を観賞する花梅と実を採る実梅があります。一般に花梅は、花が大きめで八重咲きのものが多く、実梅は、白の一重が普通です。(八重咲で実がなり易い品種もある。)盆栽に仕立てるのは、花梅より、実梅の方が育てやすいものが多く、花梅の場合は、枝の付根に葉芽が付きにくく、みんな花芽で、枝の先だけ葉芽になる場合があります。花としてみる場合はきれいだが、翌年は枝が間延びしたままになり,見苦しくなります。梅は桜と違い古木に2〜3輪花が咲くのにも風情があるので、八重咲きの花梅である必要はありません。「桜切る馬鹿,梅切らぬ馬鹿」と言う諺がありますが、こらは,庭木の場合です。鉢植えの場合、葉芽のないところで枝を切るとまずその枝は枯れます。古枝まで大きく切り込んだ場合は、健康な木ならまず芽が吹きますが、その場合は,どこから芽が吹くかわからず、場合によっては,木が枯れる可能性もあります。木が弱っている場合は、2年ほど地植をして、樹勢を回復してからの方が良いでしょう。そこで、初心者は、八重咲きの品種より、一重咲きの品種を選んだ方が葉芽が付きやすいので樹形を維持しやすいものです。
また,梅の幹は他の雑木類と違い硬くて腐りにくいので、ジンを作ることもできます。

年間の作業

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
  花後剪定 植替   芽伏せ           植替    
    肥料   肥料   肥料   肥料   肥料   肥料  
      針金掛け     針金掛け       針金掛け  
3月に植えかえる場合は、根頭癌種病予防のため清潔な用土を使う。    
   
   

 

野梅性  
緋梅性 花が白くても、枝の切口が赤い
豊後性 梅と杏の中間
杏性  

 


花梅は、枝の付け根に葉芽を付けにくいので、5月頃葉を半分から7割ほど切り取り花芽になるのを防ぎます。
 
   

 

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