鉢植えの基本  
   
 用土
鉢植えの場合花壇と違って根の張るスペースが限られているので、良い土を使わなければいけません。
まず水はけが良いこと、鉢に土をいれ上から水を掛けて10秒以内に水が引かないのでは水はけが悪いので腐葉土や堆肥を入れるか、篩で微塵を抜くかして水はけを良くします。
次に水持が良いこと、水はけが良いことと相反するようですが、砂は、水はけは良いですが水持は良くありません。水はけが良く水持も良い用土には赤玉土鹿沼土が一般的です。畑の土でも、腐葉土や堆肥・ピートモスなどを3〜5割くらい混ぜることによって水はけが良く水持も良い用土になります。
苗を植えつけるときは、なるべく苗が植わっている土と同じ土に植えます。特に粘土質の用土に植わっているものを、砂を主体とした用土に植えると砂が乾燥しやすいので生育が悪くなります。
一般的な植物を育てるときの用土の配分は、赤玉土7に腐葉土3です。どういう用土に植えたら良いかわからない場合には、この配分の用土に植えて下さい。私は、九州では、赤玉土が高いのでぼら土6に樹皮堆肥4の割合の用土や鹿沼土1:ボラ土1:バーク堆肥1の用土をよく使います。バーク(樹皮)堆肥は、腐葉土の代わりに使います。腐葉土に比べ価格が安いし、製品が安定しているので最近は腐葉土を使うことはほとんどありません。バーク堆肥と似たものに牛糞堆肥があります。牛の糞と鋸くずでできています。バーク堆肥より肥料分が多いので、裸苗を植えるのには向きませんが、ポット入りの苗を植える場合は、肥料分が多いので生育が良くなります。また、牛糞堆肥は、PHが7〜8のアルカリ性のものが多いので、酸性植物を植える場合には、使わないようにします。
また、パンジー等の安い草花を植える場合には、古土に牛糞堆肥を3〜4割くらい混ぜて再利用することもあります。古土を利用する場合は、なるべく土壌消毒をすることをお勧めします。
詳しくは、プランターのページを見てください。
 鉢底に網を敷き、ごろ土を入れその植えに用土を入れます。
鉢の上部は水の溜まるスペースを空けておかないと根が張って水が通りにくくなれば水が鉢内に染み込む前に上からこぼれてしまいます。
水はけの良い用土に植えていても、数ヶ月すると水はけが悪くなるので必ずウォータースペースを空けておいて下さい。
水はけが良い用土に植える場合には、左図みたいに鉢底にゴロ土を入れる必要はありません。ただ、鉢が大きく深い場合には、ゴロ土を入れた方が無難でしょう。
   

鉢の種類
 ビニルポット
 ポリポット
 花や野菜の苗などを作るとき使います。なんといっても安価です。移動するときは、鉢の縁を持つと鉢と土の間に隙間ができるので、なるべく鉢底から持つようにします。
プラチックの鉢  100円ショップに売ってあるような安価なものから陶器と間違えるような上質なものまで色々あります。なんといっても陶器の鉢に比べ軽いということです。
鉢が大きくなると移動や植替えも大変なので、大きな鉢はプラスチックの鉢が便利です。次に価格が安いということです。衝撃に強い(割れにくい)と利点が多いので、現在の鉢の主流です。ただ、焼き物の鉢に比べ耐久性が低く、質が悪い鉢では、2〜3年ほどで劣化してボロボロになるものもあります。
素焼き鉢
水はけが良が非常に良い鉢です。鉢の表面からも水が漏れますので多湿に弱い多肉植物や着生ランを育てる場合以外はあまり使いません。
乾燥しやすい鉢なので、普通の草花を植える場合には、プラ鉢の2〜3倍くらいの頻度で水を与えます。
駄音鉢
ごく普通に出回っている焼き物の鉢です。広範囲の植物の生育に適します。一般に植木鉢といえばこの鉢を頭に浮かべる人が多いでしょう。深鉢と平鉢の2種類があります。大事に使えば、10〜15年くらいは使えます。
化粧鉢 釉薬のかかった焼き物の鉢です。磁器の鉢なら割らない限り使えます。デザイン優先で使い勝手の悪い鉢もあるので注意します。
   
 ジフィーポット  これは、ピートモスでできた鉢です。苗を作る場合に使います。耐久性は、3ヶ月ほどしかありません(使用環境によって変わります)。自然と腐りますので苗を植えつけつときポットごと苗を植えつけます。一般にポリポットで育てるより生育は良くなります。ポリポットより乾燥しやすいので潅水の回数は増やします。梅雨時の長雨に当てると短期間でポットが崩れる場合があるのでなるべく長雨には当てないようにします。
   
 鉢の号数 よく、4号鉢とか5号鉢とか言います。これは、鉢の直径、長方形の鉢では鉢の幅の大きさで、1号=1寸≒3cmです。5号鉢とは、鉢の外寸が15cmの鉢のことになります。 
   

 置き場所
 日光が好きな植物を育てる場合でも、夏場は、30%ほど遮光します。理想的には、朝日から日光が当たって、午後4時くらいには、影になるところです。
 なるべく地面に直接鉢をおかず、高さが60cmくらいの棚をつくりその植えに鉢を置きます。ひな壇式の鉢置きを見かけますが、鉢花の観賞には良いですが、雨が強く降ると、上段の鉢の土が、下段の鉢の葉や花にかかることがあるので、栽培するときには、ひな壇にはせず平棚にします。
 


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