水やり(潅水)

   
  植物を栽培する上で一番大切なのが水遣りです。庭植の樹木などは、地中深く根が張りますので、あまり水をやる必要はありませんが、鉢植え植物の場合は、水掛で生育の良さが左右されます。鉢植え植物の場合枯れる原因の8割ぐらいは水欠です。水掛3年と言いますが簡単なようで難しいのが水掛です。よく「水は、週に何回ほどやれば良いか」と聞かれることがあります。答えは、
「乾いたらやる」が水遣りの鉄則です。ただ初心者にそういっても分からない場合が多いので、

一般的な鉢もので、夏は1日2回、春秋は1回、冬は週2回です。

鉢と植物の大きさによる違い
植物が、生長して大きくなると葉から水分が蒸散する量が増えるので、乾きやすくなります。

用土による違い。
大粒の用土ほど乾燥しやすく、粒が小さい用土ほど乾燥しにくくなります。また、砂など、水を吸わない用土は、乾燥しやすく、粘土質の用土は、乾燥しにくくなします。

鉢による違い
浅い鉢ほど乾燥しやすく、深い鉢ほど乾きにくくなります。また、鉢の材質によって素焼き鉢-駄音鉢-烏泥など釉のかかっていない鉢-プラ鉢-釉のかかった鉢-の順で乾燥しにくくなります。
上記のことを勘案して水をやるタイミングを決めます。春に朝顔の種を6号鉢に蒔いたとします。最初の1週間は、苗が小さいので、1週間に2回ほど水をやればいいですが、1ヶ月もすると苗が大きくなると同時に日射も強くなるので毎日やらないと足らなくなります。
   鉢ががらがらに乾いている場合には、水を吸いにくくなっている場合が多いので、水の入ったバケツに鉢ごと30分ほど入れておきます。ジョロで潅水する場合には1回水を掻けた後、5分くらいしてまた水を掻ける。これを2回水という。鉢に根が回ってしまっている場合には、1回の潅水では鉢の表面だけ湿り中まで染み込みにくいので2回に分けて潅水することで水が通りやすくなります。
   鉢植えに水をやる場合には、鉢底から流れるまでたっぷりとやります。鉢内部全部に水が行き渡らないと、根の一部が乾燥して枯れることがあります。鉢皿に溜まった水は、捨てておきます。
   また、鉢皿など水をいれて、腰水をするのは、根腐れの原因になりますので感心しませんが、水分の蒸発が激しく2時間程度で鉢皿の水がなくなる場合は問題ないでしょう。腰水潅水をする場合には、植えつけるときにフェルトや綿の紐などを鉢底から土の中に通しておけば、鉢皿に水が残るのを防ぐことができます。特に盆栽の場合、鉢の底に足が付いているので鉢皿に水が残りますが、この方法をとれば、鉢皿に水が残らないようになります。

夏場ですぐに乾いてしまう場合には、日陰に置くか、大き目の鉢に植え替えます。
 
 サラリーマンの場合、夏場の水遣りには、自動潅水装置をつけることを強く勧めます。盆栽の場合、朝晩の水遣りだけでは、どうしても不足します。午後3時ごろに水を掻ける必要があります。水もちゃんとやっている、土も良い土を使っている、日当たりも、風通しも良い、肥料も適度にやっている。虫や病気もない。それなのに葉の色が今一つさえないし、新芽の伸びも悪い。こういう場合は、水が不足している場合が多い。私の場合は、自動潅水装置をつけてから、盆栽の生育が格段に良くなりました。
   
   
   

 

topへ 園芸のtopへ