風蘭・富貴蘭

九州や紀伊半島など比較的暖かい地域の樹木に着生しています。風蘭の園芸品種を富貴蘭と言い、江戸時代から栽培され大名や豪商の間で愛され当時は高価なものだったそうです。最近は韓国などで無菌播種が行われ斑入りの品種でも1芽1000円ほどの価格で購入できるのもあります。
花は、芳香性があり部屋の片隅に置いておいても存在感があります。
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クツワムシ
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桃琴
 

朱天王
赤花の代表的品種。丈夫でよく増える。やや大型
 
 

青王錦
 

玉金剛
豆葉で受咲き
 

御城覆輪
手前の葉緑素が全くない芽を幽霊といいます。この株だけにすると枯れてしまいます。       

翡翠 (ヒスイ)
花弁が緑色の品種
 
白雲
この品種は、強めの日光(夏場で30%遮光)で班が鮮明に出ます。
 
 
青王錦
班がない株が多くなると班がなくなることがあるので、左側の班がある株以外の新芽を抜いて斑のない株が増えないようにしています。
       

 開花時期  6月から7月

花の大きさ

約2cmほど 花の色は白が基本で赤系や緑系もあります。黄色系は、洋種(アスコセントラム等)との交配種(アスコフィネチア)で香りはありません。紫風蘭も洋種との交配ですが、これは良い香りがします。

草丈 5cm10cm
 用途  着生蘭ですので鉢植えかコルクやヘゴなどに付けたりします。普通の草花みたいに、花壇やプランターに植えることはありません。
 栽培・育て方
 場所  斑入りの品種は風通しの良い半日陰場所に置きます。斑のない品種は日当たりの良い場所に置きますが、夏と冬には、40〜50%遮光します。
名前の通り風を好むので、鉢を吊る金具が売られています。
寒さには、やや弱いので直接霜に当てないようにしますが暖房のある室内は暖かすぎます。

普通の品種は、九州の平野部なら外で冬を越しますが、奄美風蘭の系統や、黄花や赤花の中には、洋種と交配したものもあるので、そう言う品種は、室内で保護します。

水遣り

春から夏の間は、普通に水をやりますが、冬季には、2週間に1回ほどにします。冬に葉にしわが寄ってしなびたようになりますが、春になると元に戻ります。

繁殖

 株元から芽が出て株が増えるので、株分けで増やします。時期は、3月から4月で、根が動く前が適期です。あまり小さくすると生育が悪くなるので2〜3芽で根も5本以上あるように株分けします。

植え付け

植替適期は、3月ですが、根の活動が止まる冬季の間なら問題ありません。。植え替えた株は寒さに弱いので最低温度が5℃以下にならないようにします。また、根を傷つけないように丁寧に扱えば、夏場でも植替えすることができますが、夏場は暑さで株が弱り安いので9月の彼岸頃に植替えます。普通、2.5〜4号鉢と小さい鉢を使います。着生蘭ようの穴の開いた素焼き鉢にミズゴケで植えつけるか、鉢の上にミズゴケを盛り上げて植えつけます。
私のやり方は他の人と少し違って、15cm×15cmくらいのダンボールをくるりと丸めて棒状にし、基に戻らないように輪ゴムで止めます。ダンボールを立てた状態で上の方に風蘭を根を広げて置き、周りをミズゴケで覆います。ミズゴケが取れないように細い麻紐でぐるぐる巻きにします。これを普通の鉢に植えつけると高植ができます。この方法だと私みたいに不器用な人も簡単にできると思います。
ミズゴケに植えている場合は、原則として毎年植替えます。

肥料

 肥料は、ミズゴケ植えの場合は、やらなくても生育します。より早く生育させるために肥料を与えますが、固形の肥料は与えにくいので、2000倍くらいの液肥を4月〜10月の間月にに2回くらい与えます。

 病害虫

病害虫は、少ない方です。ナメクジに花や根を食べられますのでナメクジ専用の殺虫剤で殺します。 

       


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