みかん類
害虫で一番問題なのは、カメムシです。アゲハチョウの幼虫と違って飛来するので、農薬で防除するのは、困難です。カメムシから汁を吸われるとその部分が硬化し、食味が大きく落ちます。冬場にマシン油乳剤を散布して、越冬成虫や卵を殺して、実がある程度大きくなったら厚めの袋を掛けます。薄い袋だと袋の上から汁を吸います。アゲハ蝶の幼虫は、木が小さい場合には、防鳥ネットを張ってアゲハチョウが近づけなくできれば被害が防げますし、動きが鈍いので、農薬による駆除も容易です。また、6月から7月にかけてゴマダラカミキリが幹を食べますので見つけしだい捕殺します。
みかん類は、枝の先端近くに花芽があります。枝先を刈り込むと来年の花が咲かなくなる可能性がありますので、8月以降は枝先を刈り込まないようにします。また、実が付きすぎる傾向がありますので、7月になったら、もったいない気がしますが、半分以上間引きしないと、大きい実がなりません。

香酸柑橘類・すっぱさを利用するもの。甘いかんきつ類に比べ樹勢が強く栽培は容易です。自家結実性がありますので1本でも実がなります。庭先に1本あれば重宝します。
レモン 意外に栽培は簡単でよく実がなる。樹勢も強いが品種によってはとげがでるのでとげがない品種が無難
酢橘(すだち) 小さいうちから実がなる。鉢植えでも良くなる。9月〜11月まで収穫できる。緑のうちに収穫する
かぼす 大きさは、温州みかんぐらい、10月〜12月まで収穫できる。緑のうちに収穫する
ゆず 黄色くなってから収穫する、いろんな品種がある
だいだい  
木酢(キズまたはきのす) あまり知られていません。酢橘に似ていますが、酢橘よりも小さく、8月より利用
できるのが特徴です。夏のそうめんの薬味につかえます。
   
   
みかん 木が若いうちは、うまいみかんがならないといわれます。最初あまりおいしい実がならなくても、年々おいしくなりますので辛抱しましょう。また、収穫は、充分色が着いてからしましょう。
清見などの晩柑類は、1か月ほど追熟させてから食べます。
温州みかん  
伊予柑
 12月下旬になって充分色が着いてから収穫します。室温が5℃のところにポリ袋に入れて保存します。2月くらいまで貯蔵すると、うまくなります。
寒さに弱いので、収穫が遅くなると水分が抜けてポサポサになります。また、伊予柑は、色がきれいなので、庭になっているだけで観賞価値があります。
1下旬頃収穫すると、味が濃厚でうまくなりますが、保温袋で保護していても、-1度以下になる日が続くときは、早めに収穫します。
ポンカン
  比較的、若木の内から実がなります。温州みかんより寒さに弱い。
12月下旬に収穫します。
樹形は、横に広がりにくいので、狭い場所でも育てられます。
清見
 1月下旬に収穫して、1ヶ月くらい追熟後に食べます。
金柑  
 セミノール
 オレンジ色の濃い色彩が魅力です。12月になると綺麗に色づきますが、酸味が強いので、
4月中旬に収穫し1ヶ月くらい保管してから食べます。
ただ、寒さに弱いので、4月に収穫すると、身がしぼみます。
プチプチシートで袋かけしたり、色々試してみましたが、かなり暖かい地域じゃないと
おいしい実を収穫するのは難しいようです。
 スイートスプリング
200〜250gほどと晩柑類の中では小柄です。温州ミカンと八朔の交配種で病気に強く栽培が容易なので家庭菜園向きです。左の写真は、無農薬放任栽培したものです。傷や病気がほとんどなくきれいか果実です。
収穫してすぐに食べられるのもこの品種の魅力です。
伊予柑は、収穫時期は同じですが、酸を抜くために1ヶ月ほど追熟させないといけませんが、この品種は、収穫してしてすぐでも十分に食べられるので正月にまにあいます。
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いよかんの花
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レモンの花
 
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ポンカンの実
   


 みかんの追熟  
 
みかん類は、樹の上で完熟させた方がおいしいのですが、遅くに熟れる晩柑類は、早めに収穫して追熟させる必要があります。
みかん類は、マイナス3度以下になると凍ると言われます。清見などの晩柑類を春まで樹にならせていると、身が白っぽくなりスカスカになります。
ネットで検索すると、室温が5度くらいのところで、1ヶ月くらい置いて追熟させると書いてあります。
それで、12月末ぐらい収穫してダンボールの箱に入れておくと、実全体が乾燥してしまいシワシワになります。
ポリ袋に密閉して保管するとカビが生えてしまいそうですが、屋根裏や床下など暖房が入っていない場所においておけば、1ヶ月くらいでは、腐ることはありません。 
   
   



品種一覧
 苗木を買うときの参考になるように他の書物等から調べた一覧表です

温州みかん
日本原産のみかん橘から自然交配によってできたといわれる。

宮川早生 10月下旬 140g 樹勢強い
上野早生 10月上旬    
青島 11月中下旬 130g 樹勢強い 食味良い 濃厚な味
南柑20号 11月中下旬 150g 小袋の皮が薄い
愛媛中生 11月中下旬 130g 南柑20号×パーソンブラウン
       
石地 11月中下旬 130g 小袋の皮が薄く濃厚な味
       
興津早生 10月中下旬 120g 宮川早生×枳殻(カラタチ) 濃厚な味
       
       

 

清見 2月下旬 300g 宮川早生×トロビタオレンジ 昭和54年に品種登録されました。
 果汁が豊富で、温州みかんの甘味とオレンジの香りを持っている
マーコット      
       
デコポン(不知火) 12月下旬〜1月 250g 清美×ぽんかん中野3号 1本の木で形が違う実がなる
はるみ 12月中旬 190g 清美×ぽんかんf2432
陽香     清美×ぽんかん
瀬戸香 1月下旬〜2月 180g 小袋の皮が薄く濃厚な味
早香 12月中下旬 160g 今村温州×ポンカン
南香 12月中下旬 130g 三保早生×クレメンテイン  甘味強いが樹勢弱い
はれやか 2月   ぽんかん×クレメンテイン
スイートスプリング 12月〜1月   温州みかん×八朔 見かけは悪いが味は良い。寒さに強い
ダンカン   300g グレープフルーツの中では寒さに強く育てやすい
あけみ 11月〜12月   外皮がかなり薄い
ありあけ      
佐賀マンダリン     小西早生×フェアチャイルド
津の香 12月中下旬   清見×
       
       
       

タンゴールとはミカン類とオレンジの雑種に対してつけられた名称で、ミカン類の英名 tangerine の tang と orange の or を組み合わせたもの

八朔     (旧暦8月1日)の頃から食されるということから、この名が付いた
ポンカン 12月下旬   インド原産
       
       

 

 

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