胡蝶蘭 ファレノプシス                     なおの趣味の園芸


ラン科ファレノプシス属 原産地 東南アジア
 開花時期 花屋では、年中ありますが、一般家庭で育てる場合には、5〜7月に花が咲きます。一般家庭でも、冬の温度が暖かいところは、2〜4月頃の開花になります。
一輪の寿命が3〜4週間ほどと長いのも特徴です。一輪だけ花を咲かせた胡蝶蘭が6週間ほど咲いていたことがあります。

花の大きさ

3〜15cm 小輪種から大輪種まで色々ありますが、10cm前後が一般的です。
花の色は、桃色や黄色もありますが、白が圧倒的に多いです。
草丈 20〜1m
 用途 鉢物 切花
   
 
栽培・育て方
 樹木の幹に着生している着生蘭です。生産者の温室を見学したことがあるのですが、4号鉢くらいの小さな鉢に1株ずつ植わっていて、高さが1mくらいの網棚に乗せてありました。鉢から10数本の根が真っすぐ床近くまで伸びている異様な空間でした。温室は、冷暖房完備でした。
胡蝶蘭は寒がりですので、冬をいかに暖かくするかが、栽培のポイントです。
胡蝶蘭を苗で買うことは少ないのではないでしょうか。たいてい花が咲いている時期に鉢物を買うかもらいます。ただ、冬の寒い時期が本来の開花期なので、園芸店や花屋にある時点で寒さで痛んでいることもあります。自分で買う場合には、根が黒ずんでいたりして痛んでいないか確認しましょう。
場所 明るい日陰。レースのカーテン越しの窓辺では、日光が強すぎます。北側か東側の窓辺に置きます。冬は、窓の近くは温度が下がりますから夜には、部屋の中心に置きましょう。
冬の最低温度が10℃ 最低生育温度が15℃ 夏場の最高生育温度は、30℃くらいです。
一般家庭では、冬の最低温度をどうやって保つかが最大の問題です。胡蝶蘭は、熱帯植物の中でも寒に弱い方です。園芸用のサーモスタット付のヒート板があれば一番良いのですが、温度度の高い風呂場におくとか、夜だけダンボールに湯たんぽ一緒に入れるとか、工夫して冬の最低温度を15℃以上保つようにして下さい。夏場は、日陰であれば、外に出して雨に当てても大丈夫ですが、ナメクジなどの害虫が鉢の中に入込んだりますので、室内で栽培した方が良いでしょう。

水遣り

春から秋までは、1週間に1回ほどミズゴケが乾いてから水をやります。ミズゴケは乾燥してしまうと水を吸いにくいので、水をやる時は、ジャワーなどて頭からたっぷり水をやります。冬場の温度が低い時は、表面がカラカラに乾いてから(2〜3週間に1回)暖かい日の午前中に20度くらいの水をかけます。冬場の最低温度が10℃ギリギリの場合には、水を一切やりません。暖かい昼間に、霧吹きで葉を湿らし、ミズゴケの表面も湿る程度にします。温度が低いときに水をやれば根腐れをおこします。
繁殖
種まき

胡蝶蘭は、なかなか増えません。生育が良い胡蝶蘭は、花茎の途中から芽が出ることがあります。これを切り離して増やすことができます。
植替え 植替えは、5月が適期ですが、花が咲いていることがありますので、花が終わってから植替えをします。大きな鉢に植わっているものは、そのままでは、乾燥しにくいので、4号の素焼き鉢に一株ずつ植え替えます。
乾燥しているミズゴケは、水を吸いにくいので、時間がない場合には、購入したミズゴケにお湯をかけるとすぐにほぐれます。ミズゴケを固く絞ってから植替えに使います。

プラ鉢や化粧鉢しかない場合には、風蘭を植えるみたいに、ミズゴケを山盛りにして植えることもあります。ミズゴケがはずれやすい場合には、麻紐などをぐるぐる巻きにして固定します。
肥料 肥料をやらなかったからといって枯れることはありません。やりすぎて根ぐされを起こす方が問題です。植替え後3週間してからハイポネックスなどの液肥の2000倍液を2週間に1回ほど9月までやります。冬場や開花中は、肥料はやりません。

病害虫

あまりありません。水や肥料のやりずぎによる根腐れが一番多いでしょう。


 TOPへ  園芸のトップへ  種類別