スプリンググラジオラスの栽培・育て方                 

場所 日当たりの良い場所に植えます。フリージアやラペイロージアより寒さに強いので、霜や雪の当たる場所でも平気です。2016年1月は、20年ぶりの寒波で-5℃の日が3日続きましたが、葉先が枯れるくらいで株が衰弱することはありませんでした。強風で葉が折れることがあるので強風がが当たらない場所が良いでしょう。意外に丈夫な花で、関東以南の平野部なら植えっぱなしで増えて行きます。原種系は、日陰で栽培すると、茎が折れ易いのでなるべく日当たりの良いところに置いて、がっしり育てます。茎がおれた場合には、支柱を立てて折れたところが真っすぐになるようにしておきます。
 植え付け
夏咲きのグラジオラスの球根に比べ小さいですが、原種系の球根としては大きな方です。
8〜10月に植えつけます。秋に咲く品種は、8月中下旬に、他の品種は9月中旬が適期です。遅くても10月末までに植え付けた方が良いでしょう。グラジオラスの球根は、大きな球根ほど花数が多くなります。球根が大きいと花茎が5本ほど上がることがあります。スプリンググラジオラスの球根は、夏咲きの品種に比べるとかなり小さく、クロッカスの球根くらいの大きさしかありません。鉢植の場合は、球根と2〜3つ分の間隔、で球根の高さの2倍の深さに植えます。用土は一般的な用土を使いますが、酸性用土嫌いますので、植えつける1ヶ月ほど前に、クド石灰や溶成燐肥を撒いておきます。庭植の場合には、球根3つ分の間隔で、球根の高さの2〜3倍の深さに植えます。私は、鹿沼土1:ボラ土1:堆肥1の用土に溶成燐肥やバッドグアノを1%ほど混ぜた用土に球根用の肥料を元肥混ぜて植えつけています。庭植の場合には、植えつける1ヶ月ほど前に鶏糞を植場所にすきこんで置くと球根が大きくなりますが、肥料のやりすぎは、根腐れのもとになるので注意します。植えつけたら水をたっぷりやります。肥料は、元肥に燐酸分の多い肥料をやって入れば追肥は必要ありません。花が咲いてから肥料をやると夏場に保管中の球根が腐れやすくなるので追肥はしない方が無難です。

水遣り

やや少なめですが、軒下など雨の当たらないところに置いた場合には、水やりを忘れないようにします。寒さのために水遣りが億劫になりやすので、冬場でも1週間に1回は水をやってください。あまり乾燥させると花が咲かなくなることがあります。
庭植えの場合にには、植えつけるときに水をやれば、後はほとんど潅水は必要ありません。
 開花  スプリンググラジオラスの仲間は、早いものは、10月に花が咲きます。花が咲く頃になると倒れやすくなるので倒れた場合には、支柱をします花茎が伸び始めたら2cmほど増し土をするのも良いでしょう。日当たりの良い場所に植えるのも対策の一つです。開花中はなるべく雨にあてないようにします。種を採る場合は除いて花が終わったら花茎から切り取り種を付けないようにします。種を付けると球根が大きくなりません。また、花が咲き終わったからといって葉を切ってはいけません。花後の光合成で球根が大きくなるので、葉は大事にしてください。
繁殖

普通球根で増やします。5月も終わりになると、葉が半分くらい枯れますので、堀上げて水で軽く洗い日陰で乾燥させます。親球の回りに小さい球根がたくさんできるので、秋になって普通の球根と同じように植えつけると2〜3年で花が咲くようになります。
また、種を蒔いて増やすこともできます。9月に種を蒔くと2週間くらいで発芽します。


11月1日撮影
スプリンググラジオラスは、秋植球根の中では、葉が出るのが早いので早めに植えつけます。
この写真の球根は、10月15日に植えつけた物です。15日でこれだけ芽が伸びています。球根の大きさは、約7gです。スプリンググラジオラスの球根としては、大きい球根なので3〜4芽出ています。 葉は、棒状の1本だけです。

   この写真で球根3球です。特大球(3球で21g) なので12本の花が立ちました。2g以上の大きさなら花が咲きます。

 病害虫

病害虫は、少ない方です。オルトランなどの浸透移行性殺虫剤を芽が出たら、1回と気温が高くなって花が咲き始めたときに1回散布すれば良いでしょう。 

 種まき
スプリンググラジオラスは、一般的に球根で増やしますが、種を蒔いて増やすこともできます。
種を蒔けば親の品種と似た花が咲きますが、交配種の場合には親と全く違う花が咲くことがあります。
一つの鞘に100個くらい種が入っていますので、球根で増やすよりは効率的に増やすことができます。
早いものは、種を蒔いて1年半で花を咲かせます。
 種の入手  スプリンググラジオラスの種は、一般には、売ってありません。開花時期に花粉をめしべの柱頭に付ければ比較的簡単に種をつけます。交配して1ヶ月くらいして鞘の半分が黄色くなったら摘み取り日陰で乾燥させ9月まで保存します。スプリンググラジオラスの種は、風で飛びやすいので鞘が開く前に収穫することが重要です。私は、収穫した種は、カメラ用のドライボックスで保管しています。
 種まき  9月〜10月 に種を播きます。種を一晩水につけ湿ったまま冷蔵庫で、1週間ほど保冷してから種を播くと発芽がよくなります。
種についている羽は、取った方が種が給水しやすいですが、種が小さいので羽をとると種を播いた場所が分かりにくくなるので、私は羽は取らないで播いています。
用土は、鹿沼土1:ボラ土1:バーク堆肥1の用土に草木灰を混ぜた用土にマグアンプKやエヌピーケイマグなど1年くらい長く効く肥料を元肥としてよく混ぜておきます。
種を播いた後は、日陰に置き、週に2回ほど水をやります。2〜3週間ほどで芽がでてきますので、芽が出たら日向に置きます。
   
 
種には羽がついて風で運ばれやすくなっています。
右側のゴマ粒みたいなものが種子です。
 
1〜2週間くらいで発根します。
私は、発根させてから播種しています。
 種を蒔いた翌年の4月
このくらい生育していれば、翌年に花が咲きます。写真の白い容器は、一般的な60cmプランターです。
用土の節約と風を防ぐために用土は少なめです。
 5月下旬になると葉が枯れ始めるので、水遣りをやめ完全に乾燥させ雨の当たらない場所で保管します。
球根が小さいので植え替ない方が効率的です。
 種を播いて1年半後に開花です。
生育が悪い物も翌年には開花します。
   
 

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