松竹梅
12月も下旬になると、正月の鉢物として松竹梅の寄席植えが出まわります。店から買うのが手っ取り早いのですが、みんな似たようなものばかりです。オリジナルな松竹梅を作ってみませんか。
用意するもの
鉢 | 楕円か長方の平鉢を使います。 |
防虫網 | 鉢の土がこぼれないように網を敷きます。ない場合には,鉢のかけらでも良い。 |
松 | 一般に黒松を使います。鉢が小さい場合は、五葉松のほうが良い場合もあります。一般に主木にしますので、梅より一回り大きな物を用意します。 |
梅 | 一般に、松の添え木としますが、梅を主木にし、松を添え木にする場合もあります。冬至や八重寒紅など早咲きの品種が適します。ひと霜当てた後、暖かいところに置けば早く開花します。 |
竹 | 竹だとバランスがとりにくいので通常は熊笹や稚児笹、オカメ笹などを使います。私は、竹の雰囲気があって葉が美しく管理が楽なので斑入石菖を使っています。バンフーなど利用するもの面白いとおもいます。 |
苔 | 橋などコンクリートの建造物によく付いています。日向苔、砂苔、山苔、杉苔、銀苔などが適します |
寒水石 | 白い石です |
下草 | やぶこうじ、南天、ミニ葉牡丹、しだ、蛇のひげ、福寿草、寒菊など小さくて風情があるものなら何でも良い。 |
ミニシクラメン、プリムラジュリアン、ビオラなどの花物は、通常使いませんが、アクセントとして1株か2株くらいなら使っても良いでしょう。ミニシクラメンは、葉も美しいのでお勧めです。 | |
添景の石 | 火山岩、軽石や龍岩石などで凹凸のある石が適します。 |
針金 | 松や梅などを鉢に固定するために使います。安定が良い場合には、必要ありません、普通アルミ線を使います。 |
用土 | 松竹梅の寄席植えは、仮植なのでどんな用土でもかまいません。赤玉土や、ボラ土、鹿沼土、などが無難です。築山風にする場合には、水をかけたとき土が流れるのでケト土を使います。 |
@鉢の上に材料を並べ構想をねり位置を決めます。今回は、主木が、細幹の五葉松なので、一般的な、盆栽鉢だと植えこみ作業はし易いのですが、鉢が目立ちすぎて主木がはれません。小さ目の薄い鉢の方が、主木の五葉松が引き立ちます。 | A鉢の穴に防虫網を敷き、荒めの用土を鉢の4分の1ほど入れます。 | Bまず,主木を配置し、次に添え木、下草を植えていきます。端などを使って土をつついて入れこみます。 |
C石を配置します。すこし離れてみて、全体のバランスをみます。水をかけ落ち着かせます。 | D主木の根元や下草の間などに苔を張ります。ケト土がある場合には、用土の表面にケト土を塗った後苔を張ると苔が落ち着きます。 | Eもう一度水をかけ、最後に,寒水石を敷きます。 |
置き場所と管理
半日ほど日光があたる場所か、半日陰に置き、週に2回ほど水をかけます。なるべく霜には当てないようにしますが、暖房の効いた室内に置くのは禁物です。
春になったら、種類別に別の鉢に植え替えます。同じ鉢で管理すると、どちらかがうまく育たない場合が多く管理が難しくなります。
黒松・五葉松・梅・
下草の管理
笹 | 4号鉢に植え替えをします。用土は赤玉土に腐葉土を3割くらい混ぜたもの。日当たりの場所に置きます。鉢植えだとうまく育たない場合が多いので、地植し、松竹梅を作るとき鉢に植える方が管理が楽です。 |
南天 | 日陰から日向まで適応力が広いので、管理は楽です。紅葉させるには、秋の肥料は、やりません。 |
ヤブコウジ・福寿草・シダ類 | 日陰に置きます。用土は笹と同じで良いでしょう。 |
蛇のひげ | 日陰から日向まで適応力が広く、栽培は容易です。うまく管理すると瑠璃色の実がなります。 |
ミニ葉ボタン | 葉牡丹は、挿し木をすることもできますが、普通は、8月ごろ種を蒔いて育てます。 |
ミニシクラメン | 大型のシクラメンに比べミニは丈夫で夏越しも容易です。夏は日陰で管理します。9月下旬に植え替えをし、日向に置きます。 |
斑入り石菖 | 水を好むので、潅水を多くします。日当たりを好みますが、鉢植えの場合は日陰に置いたほうが管理がらくです。 |
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