パキポディウムの現地株のベアルート株の管理 根が出ていないベアルート株は、発根することができるかどうかが勝負です。 根がでなければ、最後は枯れてしまいます。 株の選定は、非常に重要です。 発根する可能性は、株8割、栽培2割と言われていますが、私は、株9割、栽培1割だと思います。。 |
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適期 | ヒータ等で温度管理がしっかりできる温室やサンルームがある場合には、1年中いつでもできますが、夏生育型の植物なので、4月~8月に始めるのが良いでしょう。発根まで1ヶ月半くらいかかりますので、寒くなる前にしっかり根が張っていた方が来年の生育がよくなります。7~8月に購入する場合には、株全体に芽が出ている株を買えば、芽が伸びるのが早く、発根の可能性も上がります。 |
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購入する場所 |
一般の園芸店ではあまり売ってありません。多肉植物を多く扱っている園芸店ならあるかもしれません。 地方ならなおさら近所に売ってある所は少ないので、ネット(通販)で買うことになります。 私が調べた限りでは、一番取扱いが多いのは、ヤフオクです。 私は、kushida_atsuhiroさんから主に購入しています。ノークレーム ノーリターンと書いてありますが、クレームには、かなり柔軟に対応してくれます。また、出品時に根の先をカットして根が生きている写真を掲載しています。出品件数が多いのも魅力です。ヤフオクでは、色んなクーポンがありますので、うまくすれば、送料くらいはクーポンでカバーできます。私は、土日に発行される2万円以上で1500円offクーポンを使っています。 |
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用意するもの | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
現地株のベアルート株 | ベアルートとは、ベア(裸)のルート(根)のことで日本語で言えば抜き苗ということです。 検疫の関係で土が着いた植物を輸入できないので、抜き苗で輸入されています 価格は、種類や大きさによってかなり違いますが、安いものでも5000円くらいします。 1~3万円というのが一般的ですが中には、10万円を超えるものもあります。幹が球形のグラキリスが人気のようです。 以下の点に注意して株を選びます 1.手にもってずっしり重く、幹が固いものを選びましょう。(ネット通販では確認できません) 2ネットで買う場合には、.入荷時期を明記している業者を選びましょう。(新しいものほど発根率が上がります) 3.幹肌が緑色の物や細かい横縞の凹凸があるものや幹にトゲの跡が残っている苗は、若い苗なので発根の確立が上がります。(ツルっとした苗が人気なので比較的安く入手できることがあります。) 4.根が全くないものは、発根しない可能性が高くなりますので、1cmくらいは根がある方が無難です。(苗によっては、幹と根の境がはっきりしないものもあります。) 5.株全体に芽が出ている株は、発根の成功率が高いようです。7月になると芽が出ている株の割合が多くなります。5月に買った苗より7月に買った苗の方が、葉の数が多くなることもあります。(葉が伸びていると発送時に芽が痛む可能性が高くなるので、芽が少しだけ動いている苗を買いましょう) ヤフオクで購入する場合には、スタート価格は同じでも人気があるものは、価格がかなり上がってしまいます。 幹が球形に近く傷がなく、枝が短い物が価格が高くなりやすい傾向がありますが、枝が伸びすぎている安い株を買って、剪定して枝を吹き直して仕立てるのも一法です。。 |
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剪定ハサミ | 枯れた根切るために使います。パキポの根は比較的柔らかいので、キッチンハサミ等でも代用できます。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
カッター | ハサミで切った後は、切り口がつぶれていることがあるので、カッターで切り口を切りなおします。切れる包丁があれば包丁でもOK | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
タッパー 大きめのコップなど |
根部をオキシベロンに漬けるために使います。 普段使っている茶碗でも使えます。 |
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計量カップ 計量スプーン キッチンスケール |
オキシベロンの量を測るために使います。10cc単位でメモリがある計量カップか または、.1g単位で測れる重量計(キッチンスケール)があると良いでしょう オキシベロン20ccに水1Lで50倍の溶液になります。 |
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紐 | 根がないので、苗を植木鉢に固定するのに使います。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
刷毛or筆 | 根部に塗ったルートンを広げるのにつかいます。 キッチンペーパーなどで広げることもできます。 |
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用土 | 清潔で水はけの良い用土なら何でもよい。 一般に赤玉土・鹿沼土・ボラ土の用土を単独か混合したものを使います。 パーライト・軽石なども使えます。 挿し木用の用土として販売されている用土もOKです 私は、鹿沼土2 ボラ土2 赤玉土2 燻炭1の割合の用土を使っています 酸性用土を好むので石灰等は、入れる必要はありません。 マグァンプKを元肥として標準の量の1/3くらい入れておきます。 |
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植木鉢 | プラ鉢で十分。50~100円程度で買えます。 パキポは、根がかなり強く張るので、植替え時に鉢から抜けないことがあります。 陶器の鉢なら鉢を割ることになりますが、プラ鉢なら多少曲がりますので抜けやすく、値段が安いので、鉢を割っても安くて済みます。 焼物の駄音鉢や素焼鉢は、鉢側面の下に水抜き欠けのある物を使うと紐がかけやすい 私は、乾燥しやすい素焼鉢か駄温鉢を主に使っていましたが、最近は、ほぼプラ鉢を使っています。価格はやや高いですが、スリット鉢は、生育も良く、植替え時に鉢から抜きやすいのでおすすめです。 鉢は、根がないので小さめの鉢を使います。乾燥しやすい小さい鉢に植えて水をじゃぶじゃぶやるスタイルです。 |
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育苗用マットヒーター | 最低温度は25℃以上あった方が良いので、5月より前から始める場合は、用意してください。 私は、アマゾンで買った2200円の育苗ヒーターマットを使っています。 乾いた温風は嫌うので、温風ヒーターは使わない方が無難です。 |
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オキシベロン | 液体の発根剤 500mlで3500円ほど ちょっと価格が高い。 素人だと大量には使わないので100mlの製品が欲しいものだ 使わなかったからと言って根が出ない訳ではありませんが、効果には定評があります。 |
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メネデール | 活力剤 根が出始めてから使いますが、なくても問題ありません。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ルートン | 粉末の発根剤です。なくても根が出ない訳ではありません。オキシベロンを使うならなくても良いでしょう。価格は安く、20gで250円程からあります。 タケダと石原産業のがありますが、石原産業の方がかなり価格が安いですがあまり置いてありません。 |
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ベンレート・トップジンM・ダコニールなど | 殺菌剤 根茎の腐敗防止のためにルートンと1:1で混ぜて使う人が多いですが、私はあまり使いません。 芽の消毒には有効です。現地株は、芽が病気で枯れることが多いので、1種類は、あった方が良いでしょう。 |
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トップジンMペースト | 殺菌剤。ペースト状の殺菌剤でオレンジ色をしています。乾いたら硬化して水を通しません。 幹などに傷が出来たときに塗っておくと長期間傷を保護します。 現地ベアルート株は、傷があるものが多いので、今回もかなり使いました。 オレンジ色で目立つのが嫌な人は、カルスメイトという癒合剤を使うことをお勧めします。 |
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作業手順 概ね下記のような手順で作業することがネットにたくさん載っていますし、 苗が良ければ、9割以上発根します。 |
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1 | 根に付いている白いものを 水で洗い流す。 |
根元に付いている白いものは、硫黄で根部の腐敗防止のために塗られているようです。 シャワーなどの水圧で落とす分で十分です。気になる場合には、刷毛などで軽くこすれば、きれいに落ちますが、無理に全部落とす必要はありません。 |
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2 | 枯れた根を切る | 枯れている根をすべて切ります。 太い根は切断面に黒い部分がなく根から樹液が出るところまで切ります。 長い根がある場合には、5mmほど残して切断します。 根が下ではなく横に出ている苗が結構あるので、根が長いと鉢に収まりきれません。 古根の先端近くから新根が出ることが多いので、長く残しておくと新根が張るスペースがなくなります。 |
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3 | オキシベロンに根部を浸ける | 50倍液に24時間( 500mlのペットボトルに10mlのオキシベロン) タッパや大きめのコップなどに入れて根部を浸けます。 浸ける深さは、購入時に硫黄の白い粉が付いていた部分が目安です。 浸けた後、1日乾燥させる・・・・3時間くらいの乾燥で良いかも。 株が乾燥して軽い場合には、オキシベロンに浸けた後、1週間ほど根部を水に浸けて吸水させた方が良いみたいです。、 |
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4 | ルートンとベンレートを 1:1の割合で混合し根部にぬる |
根部に、刷毛などでルートンを塗る 1日乾燥 私は、根の切断面が1cm以下の場合には、ベンレートは使っていません。 最近は、夏場は、ルートンを塗る前に、バケツにベンレートを入れて株ごと5分ほど浸けることが多くなりました。 |
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5 | 殺菌剤を散布 | パキポは、普段の栽培で、殺菌剤を使うことはほとんどないのですが、現地株のベアルート株は、新芽が出てから芽が腐れる株が3割ほどありました。 しかも、芽が腐れ始めると一気に株全体に広がります。 特に、夏に購入した場合は、病気が出る可能性が高くなります。 芽が出る前に、石灰硫黄合剤やベンレートなどの殺菌剤を散布した方が無難です。 |
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6 | 鉢に植える | 水は、3日後にやる?。すぐに水をやっても問題ないみたいです。 パキポは、株の真下ではなく、斜め横に根が出ている株が結構あります。根を下にするために株全体が45度くらい傾いて植えられている株をみかけますが、芽が伸びてくると芽は上に伸びるの途中から枝が曲がってしまいおかしくなります。枝の中心が真上になるように植えます。 |
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7 | 紐をかける | 横着をしないで紐を掛けましょう。半日陰で風通しの良い場所に置きます 最低温度は25度になるようにします。温度が低い場合には、育苗用の保温マットなどを使います。 温度が低いと発根が遅れます。水は、置き場所にもよりますが、週に1~2回ほどやります。 水は、乾いたらやるが原則です。多少乾かすことも重要です。 扇風機で風を当てると乾燥が早くなります。 |
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8 | 芽が出る | 半月~2か月くらいで芽が出ます。個体差がかなりあります。 芽が出たからと言って根が出ているとは限ぎりません。 根は、1ヶ月半くらいから出ると言われています。 挿し木とほぼ同じ状態なので、芽が出てから1~2週間後に根が出るのが普通です。芽が出たら間延びしないように、今までより日光が当たる場所に置きたいですが、急に外に出すと葉焼けします。1週間くらいは今の場所で栽培し、1ヶ月くらいかけて少しずつ日光に当てるようにします。 梅雨空け後は、鉢底から根が出るまでは、ダイオネットで50%くらい遮光した場所に置きます。 |
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9 | 2か月半たっても変化がない場合には、 | 芽が出なくても、最低2か月は待ちます。新根が出始めた頃に掘り返すと新根を痛めることになります。出来れば、3か月は、芽が出なくても待ちましょう。 鉢を斜め下に傾けて土を崩さないようにして鉢から抜き取る。根が出ていれば、土をなるべく崩さないようにして元の状態に戻します。根が全く出ていなかったら、2の手順からやり直します。根元が腐っていれば、ダメ元で腐った部分をカッターなどで全部切り取ります。 私が28株栽培して、一番遅いのは、10か月後に芽が出ました。 |
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10 | 以上が一般的な手順ですが、私の場合は、3.オキシベロン浸けた後に、6日間根部を水に浸けることもあります。 水は、毎日変え、水道水が冷たい場合には、25℃くらいになるようにします。置き場所の気温は25~30℃の所に置きます。乾季に葉を落としている植物が、雨季になって大量に雨が降って芽を出すので、1週間くらい水に漬けた方が、早く休眠から覚めると思っているからです。 私の経験では、根元が腐れたり、枯れたりしていなければ、全部発根しました。 |
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まだ、根が張っていないので、倒したら用土がこぼれます。 枝に服などがつかえて鉢を倒さないように、鉢を倒しても用土が床に落ちないように、半透明の衣類などを入れるケースに植替え後の苗を入れています。 扇風機で風を当てます。 |
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